先日、クラッシック音楽番組を視聴した際、
著名な指揮者の究極の趣味である香水の調合についてインタビューがありました。
調合の法則をもとに世界中から集めた香料をバランスよく配合し作るとのこと。
この趣味は、本業の指揮においても曲の調和を求め
音楽を作り上げていくことと通じるように思えました。
この話を聞いて、建物を作っていくことにおいても同じではないかと思いました。
建物を建てるまでに敷地の諸条件、地盤の確認、
クライアントが求めている建物にこたえられるように調整を行い、
法的事項や予算面での制約など建物を建てるためのあらゆる事項を
クリアしながら一つ一つ合意を取って作り上げていく。
建物本体についても構造上のバランスや意匠的なしつらえや周囲との調和など、
全てにおいてバランス(=調和)をとって成り立つよう業務を進めることが求められます。
OFFタイムでの出来事より、業務にも生活にも何かプラスになるヒントを
見つけられるよういつもアンテナを広げていきたいと思います。
「調和(バランス)」というキーワードより、この一年で心が動いた建物です。
(地下鉄の出入口)
外観的に少し緊張感を感じますが、
日常の景色の中で周囲となじんでいるところが良いなぁ、と思っています。
河野弥生