前回に引き続き、80年以上前に竣工した校舎が有る某学校のお話です。
80年以上前に竣工した校舎、借用した竣当時の図面を眺めていたら
数枚だけ空調設備の図面も見つかりました。それを見てみると、
当時は石炭焚ボイラーとラジエータを組み合わせた蒸気暖房を
行っていた様です。
配管サイズを直接インチで表記した図面は、久しぶりに見かけました。
最初は石炭焚ボイラーによる中央熱源方式だったこの学校も、
現在はEHPやGHPで冷暖房を行っています。ここでいうEHPとは、
空気を熱源としたヒートポンプ方式の室外機を分散設置する
ビル用マルチエアコンのうち、電動機(モーター)で
圧縮機(コンプレッサ)を動作させるタイプの物を言います。
一方、GHPはガスエンジンを主体とする方式です。EHPとGHPは
それぞれ電力使用量とガス使用量の観点で一長一短の特徴が有ります。
(GHPは都市ガス仕様が主流ですが、LPガス仕様も存在します)
空調設備の歴史を垣間見た瞬間でした。
水落 琢也